トワイライトエクスプレス、春の海

 北海道新幹線開通ののあおりを受けて、「カシオペア」や「北斗星」とともに廃止されてしまった、「トワイライトエクスプレス」ですが、しばらくの間は団体専用列車として、JR西日本管内で余生を送っていました。通常の料金では乗ることができない、この手の列車にはあまり興味が湧かないのが私の常なのですが、山陰の美しい風光をDD51に牽かれて走る姿だけは、一見の価値があるのではないかと思っていました。

 そんな山陰線のトワイライトエクスプレス、実は前年の9月にも出かけたのですが、このときはサンタマの有名撮影地の危なっかしい崖の上で何時間も待った挙句、トワイライトの通過時だけ曇るという酷いことになってしまって撃沈しました。そして翌春にリベンジを期しましたが、もう激パは懲り懲りだということで、の~んびり撮れる小串の海べりに行きました。

 小串駅そばのレストランで少し早めの昼食を食べて、ブラブラ歩いて撮影地を目指します。着いてみれば海の青さに空の青さ、まことに心持ちが良い景色です。こんな風景が拝めれば、はるばる山陰の西部まで来た甲斐があるというものです。キハ40で練習(失礼)した後、お目当てのDD51が牽引するトワイライトエクスプレスがやって来ました。

 こんな写真が撮れれば駅まで帰る足取りも自然と軽くなります。酒屋を探してビールを買って、その先のことはよく憶えていません。よっぽど気持ちよくビールをいただいたのでしょう。

(2016.3.20 山陰本線 湯玉-小串 San-in line Yutama - Kogushi)