お手軽俯瞰撮影地
 列車本数が多くて充実していた大晦日、この日撮影した最後の列車は、客車に続いてやって来る西行きの貨物となりました。上店のトンネルの上でガイドのHu氏は、「この丘に登ってみな。」とと言ってトンネルの上の小山を指差します。撮影地の下調べには定評のあるHu氏のアドバイスです。ここは素直に従ってその丘に登ってみることにしましょう。ハァハァと息を切らせて5分ほど登っていくと、この素晴らしい景色が見えてきました。

 熱水には他にも多くの俯瞰撮影地がありますが、多くの場所では道路は線路より低いところを通っています。下坑子ののA山に至っては当時、国道で車を降りて凍った川を渡って、線路のレベルまで登るまでに10分以上かかりました。それから線路をはるかに見下ろす山の上まで全力で登って15分以上、もうヘトヘトでした。それに比べてこの場所はわずか5分ほどの山登りで、素晴らしい高度感と雄大な光景を目の当たりにすることができます。

 はるか彼方の六地溝駅を通過した列車は、雄大なカーブや切通しを通ってサミットのトンネルを目指して来ます。はるばる内蒙古までやって来て、こんな素晴らしい光景を見ることができて、最高の気分です。大晦日の夜が大いに盛り上がったのは、もう言うまでもないことでしょう。

(1997.12.31 集通線 六地溝-上店 Jitong line Liudegou - Shangdian)