集通鉄路の前進 プロローグ

 世界で最後の本線蒸気機関車が活躍する路線として勇名をはせていた集通鉄路の前進型重蓮です。

 集通鉄路は内蒙古自治区の集寧と通遼を結ぶ945kmの地方鉄路で、1995年に開通しました。貨物輸送のバイパスとしての役割と地域開発の期待を担って開通した新線ですが、機関車は国鉄のお古の蒸気機関車、信号設備も一時代前の腕木信号機を使用するなど、ノスタルジー溢れる路線として誕生しました。

 そんな路線を蒸気機関車マニアが見逃すはずもなく、1996年頃から世界中の蒸気機関車マニアのメッカとなったことは言うまでもありません。特に集通鉄路の中央部にある経棚峠はほぼ全列車が前進型の重連となり、素晴らしい光景が展開されていました。集通鉄路の話を始めるときりがなくなってしまいそうですが、これからも機会を見つけてご紹介していきたいと考えています。

(2000.12.31 集通線 下坑子-上店 Jitong line Xiahangzi - Shangdian)