烏山線の国鉄色

 現在東京から一番近くでキハ40を見ることができる烏山線ですが、ご多聞にもれずJR化後は変てこりんな塗装にされていました。しかし、烏山線開業88周年を記念して2011年に2輛が国鉄一般色に改められ、俄然注目を浴びるようになりました。キハ40系気動車は登場時から首都圏色(タラコ色)を纏っており、一般色は所詮”なんちゃって”なのですが、キロ28をキハ40系と同様の車体に改造したキユニ28が当初一般色に塗られていたこともあり、違和感はありません。

 一般色の2輛が編成を組む機会は多くはありませんが、初夏の一日にチャンスが巡ってきました。天気予報もまずまずで初めて烏山線の沿線にでかけました。沿線の風光はのどかな雰囲気で好感がもてます。田植え後の水田に影を落として一般色の2連がやって来ました。列車通過時には曇ってしまいましたが、なぜか懐かしく幸せな気分に浸ることができるひとときでした。

(2011.6.19 烏山線 滝- 小縞 Karasuyama line Taki - Kobana)
[Rail Magazine 340 / 2012-1 掲載]