続、ビギナーズ・ラック

 初めて訪れた只見線のC11、午前中は古屋敷で良い音と良い煙を満喫し、午後は第一鉄橋の通称船着き場で撮影することにしました。この日は朝から冷え込んで、日中になってもあまり気温が上がらず、蒸機の撮影にはもってこいでした。午後には曇り空になってしまったたのはちょっと残念でしたが、第一鉄橋付近の紅葉もいい具合に色づいていて、まことに美しい景色です。観光バスの団体ツアーでもコースの一部に只見線乗車を組み込んでいるのももっともです。

 さて、撮影地に着いてみると上り通過の何時間も前から大賑わいで、すでに三脚の山が築かれていましたが、どうにか程よい場所を確保できました。気動車が水鏡に影を落として通過する姿にカメラを向けたりしながら、C11の通過時刻になるのを待ちます。やがて、追っかけ隊が慌ただしく到着して、撮影地の賑わいも最高潮になり、その時が迫ります。

 と、にわかに雲の切れ間から秋の斜光線が差し込み、鉄橋や紅葉の木々を照らし出すではありませんか。これは素晴らしい景色です! 間もなく汽笛が鳴り、30年以上の時を超えて、現役時代そのままの姿でC11がが牽く列車が現れました。水鏡もOK、たなびく白煙が最高です。ビギナーズ・ラック、ここに極まれりです。会津檜原の町でビールを買うこともでき、只見線、磐越西線、新幹線と、ルンルン気分で帰途についたのは言うまでもありません。

 秋の只見線、またやってくれないかなぁ、と思うことしきりな今日この頃です。

(2008.10.31 只見線 会津西方-会津檜原 Tadami line Aizu-nishikata - Aizu-hinohara)

ビギナーズ・ラック