水ぬるむ季節

 吹く風は相変わらず冷たいのですが、3月の声を聞く頃になると日もすっかり高くなり、春の気配に胸が躍る季節になります。そんな初春の一日、家に籠っているのは勿体ない気分になり、八王子からバスに揺られて浅川の川べりに行って、201系の写真を撮ってきました。

 真冬の突き抜けるような青空はすでになく、春の空は薄霞が広がってぼんやりと青くて、柔らかな初春の陽光が川面にそそいでいます。それでも川の水量はけっこう多くて、春の光を浴びて白波の立つ水面がキラキラと輝くさまは一幅の絵を見るような美しさでした。

 図らずも、いまだ冬景色の木立の姿と、早くも春の気配を感じさせる水面や空の色のコントラストを、一枚の写真におさめることができました。

 こんな写真を撮ることができて本当に幸せだなぁ、などと思いながら帰りのバスが待つ停留所に戻る気分もまた最高なのでした。

(2009.3.7 中央本線 豊田-八王子 Chuo line Toyoda - Hachioji)

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