日差しは春の気配

 運用範囲が広いうえに増解結など複雑な運用をこなす中央線の快速電車、ダイヤ乱れによる運用変更も頻繁に発生して、当時僅か2編成のみになってしまった201系を追いかけるのは結構大変でしたが、逆にそれが楽しみでもありました。中央線快速電車の看板運用といえば朝の「通勤特快」と夕方の「通勤快速」ですが、これらの列車は平日のみの運転ですから、休日には大月行きの「中央特快」が一番の運用になるのだと思います。

 春分の日絡みの3連休の中日、午後の「中央特快」大月行きに201系が充当されました。幸い天気も良くて撮影日和です。これは出かけない訳にはいきません。せっかくの「中央特快」大月行きですから、正面から順光で、行灯の「中央特快」と行先幕の「大月」を入れて撮りたいものです。そこで向かった先は梁川駅の先の橋りょうです。

 春分の日も過ぎて3月も下旬になると、景色は冬枯れでも陽の光はずいぶん強くなって、春の気配が強く感じられます。あと何週間かするとバックの桜もほころんで春本番になるのでしょうが、それはそれ、早春の甲斐路を走る201系オレンジ電車の「中央特快」大月行きも、なかなか良いものです。

 これが今のE233系だと、せっかくの「中央特快」大月行きも、通過駅がなくなる立川から先では、ただの大月行きになってしまうので、ちっとも面白くないのは甚だ残念なことです。LED表示の柔軟性も、ある意味、困ったものです。

(2009.3.21 中央本線 鳥沢-梁川 Chuo line Yanagawa - Torisawa)