豪雪地帯


 北陸新幹線が金沢まで開業する前までは、新潟から金沢まで特急「北越」が5往復運転されていていました。そして特急「北越」を補完する快速「くびき野」3往復が新潟~新井間を結んでいて、新潟市と上越市の間は8往復もの速達列車が運転されていました。そして、それらの列車は全て上沼垂の485系で運転されていたのですから、今から見れば良き時代でした。

 そんな新幹線開業前の最後の冬、豪雪地帯を走る485系最後の雄姿を撮ってみたくなりました。この地域を走る485系の多くは上沼垂色という、JR発足後に増殖した「変な色の485系」を象徴するような塗装だったのですが、なかに国鉄特急色を纏った車輛も数本あって、これを追いかけるのが当時の流行で、私もネット情報を頼りに国鉄特急色の485系を追いかけてみました。

 この年は正月から寒波が入って大雪となり、長岡の積雪も1mに迫る勢いでした。当然降雪中の写真を撮りに出かけたのですが、塚山の撮影地では国鉄特急色の「くびき野」の通過時には目論見通りの大雪となり、列車が巻き上げる雪煙も素敵です。カーブの関係もあって6輛編成の列車がもっと長く見えています。豪雪地帯を走る国鉄特急色の485系の雄姿を記録に残すことができて、撮影後に思わずガッツポーズをしてしまいました。

(2015.1.3 信越本線 越後岩塚-塚山 Shinetsu line Echigo-iwatsuka - Tsukayama)