春風に誘われて

 3月も下旬、春分の日の頃になると日に日に暖かさが増して、なんとはなしに楽しい気分を感じられる日が増えてきます。まだ桜や新緑の季節には早くて景色は荒涼としていますが、日差しはすっかり春のもので、そんな日はどこかに撮影に出かけたくなってしまうものです。

 この日はそんな陽気に誘われて鹿島鉄道に行ってみました。春風が心地よい一日で、楽しく撮影することができました。浜駅からほど近く、国道がオーバークロスする付近でカメラを構えていると、元夕張鉄道のキハ715と元三井芦別鉄道のキハ711の2連がやって来ました。1950年代に作られ、北海道の炭鉱鉄道で活躍したディーゼルカーたちが、東京からも近いこの地で第二の人生を送っていたのは、まことに感慨深いものがあります。

 この鉄道は一日のうちでも結構頻繁に車輛交換が行われたので、思い通りの編成を思い通りの場所で撮るのは結構難しかったりしたのですが、この日は運よく北海道からやって来たこの2連をカメラに納めることができて、大変嬉しかったことを憶えています。

(1990.3.22 鹿島鉄道 玉造町-浜 Kashima railway Tamatukurimachi - Hama)

石岡の朝